肺がん ステージ4 完治

肺がん ステージ4 完治はありうるのか?

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肺がん ステージ4 完治はありうるのか?

 

ステージ4の肺がんが完治することはほとんどないと考えられてきました。

 

あっても数十万人に一人の稀な症例で、医者もなぜ治ったのかわからないケースがほとんどでした。

 

 

しかし分子標的医薬の出現はそういう症例を増やしつつあります。

 

まだまだごく少数ですが、抗がん剤の投与が奏功して、5年をはるかに超えて生存するケースがちらほらと報告されます。

 

イレッサ反応性の腺がんの患者さんのケースです。

 

 

イレッサはEGFRのATP結合領域の点突然変異のある肺腺癌がEGFRを介して増殖する反応を抑え込むことができます。

 

マルチヒットセオリーと言って、癌は複数の遺伝子変異が一つの細胞の中で重なることで発生します。

 

ですがこの変異の中にも癌の発生に大きく寄与するドライバー変異というものがあります。

 

逆に言えば、それさえ抑え込むことができれば癌としての性質がほとんど抑え込まれるような変異です。

 

 

イレッサが抑えることのできるEGFRの変異はそういうドライバー変異のひとつになることが多いので、これだけを抑え込むことで肺がんの抑え込みが可能になるのです。
EGFR変異がその人の肺がんの唯一のドライバー変異であった場合、うまくするとひとつ残らずがん細胞をたたいてしまうことも可能かもしれません。

 

それが5年とか7年とか肺がんが発生しない方々です。 

 

 

しかし、そのEGFR変異が唯一のドライバー変異では鳴った方の場合には、その変異があるにもかかわらずイレッサの効きが今一つということになります。

 

さらに、イレッサでたたき続けていても、生き残っている肺がん細胞に別のドライバー変異が発生してしまうとイレッサは効かなくなります。

 

それはEGFRをのものに起こる新たな変異かもしれませんし、その下流の信号伝達経路の変異かもしれません。

 

 

そしてそれは、EGFR変異ほど強い変異ではないけれども、その40%ぐらいのパワーのある変異がすでに二つあったところに、もう一つ、30%のパワーのある変異が加わることによって合わせ技で代替されるのかもしれません。

 

このことは、イレッサが良く効くのが「非喫煙者」であるということからも理解できます。

 

喫煙者はタールにより肺の上皮細胞のDNAが何度も破壊されては修復するということを頻繁に繰り返しているので、合わせ技でEGFR変異に変わるけん引役になる可能性のある遺伝子変異をいくつも持っている可能性が高いのです。

 

イレッサで抑え込めていても、30%のパワーのある変異が起こってしまって合わせ技でやられるという確率が高くなります。

 

 

ここの正確なメカニズムはまだわかりませんが、イレッサが有効な肺がんの人のイレッサ投与前のがん細胞と、イレッサが効かなくなったがん細胞とを比較することで、どんな遺伝子発現が上昇しているのか、どんな遺伝子変異が加わっているのかについて検討することができます。

 

それらの分子の機能や、変異遺伝子の機能を見ることでそこにたどりつける可能性はあります。

 

おそらくイレッサ後の最も重要な課題となるでしょうし、肺がん完治へ向けたブレイクスルーの入り口の一つであると考えられます。 

 

 

ということで、肺がんステージ4の治療に関して、明るい兆しが出てきたということ、でもまだまだ制御するのが難しい病気であり、今後の新薬開発が鍵を握るであろうということについて概説しました。

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