肺がん ステージ4 転移

肺がん ステージ4 転移

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肺がん ステージ4 転移への治療戦略

 

2013年7月の時点で私が知り得た情報からまとめてみると、肺がんステージ4の治療は以下のように進められるべきです。

 

1.小細胞がんか非小細胞がんか、それだけでなく、非小細胞がんなら扁平上皮癌か、腺がんか、大細胞がんかの組織分類もバイオプシーなどで推定されるべきです。

 

2.腺がんの場合にはここまでに分かっているいくつかのドライバー変異についての検討がされるべきです。EGFR、EML-ALK、KRAS、RET、KIT、METなどの複数の遺伝子についてです。

 

3.ドライバー変異があると診断できれば、迅速にその変異に対する分子標的医薬を使うべきです、これは有効であった場合は特効薬とも呼べる効果を発揮します。
4.腺がん以外、腺がんでもドライバー変異が見つからなかった場合、あるいは発見するのに時間がかかりそうな場合、体力を確認して、迅速にシスプラチン+タキソールなどの二剤併用療法を始めます。

 

これは組織型にもよりますが、できるかぎり迅速に試行して、有効性が認められれば4〜6クールの実施が望ましい。

 

有効でなければどんどん別のパターンを考えていく。

 

 

そして一番大事なことは、限られた時間の中でいかに自分の人生を充実させるかです。

 

腫瘍を小さくできなくてもいい、大きくしないで維持しながら、やりたいことを続けてほしい。

 

体力が続く限りあきらめない。

 

 

定位放射線照射は脳に転移した腫瘍を縮小する、あるいは骨転移した腫瘍による痛みを抑えるために補助的に使う。

 

これはQOLを上げることにより、体力が維持できて延命につながるという意味でも大きいです。

 

 

これらの治療が奏功しているうちに、臨床治験に進んだ新薬のトライアルに参加できるチャンスが出てくるかもしれません。

 

たとえばEGFRのイレッサ耐性変異を抑える新薬や、EGFR以外のHGF-METなどに有効な新薬も開発されていますから、それで再び癌を抑え込むことができるかもしれない。

 

 

私の伯父は腎臓がんでしたが、もう抗がん剤が効かなくなった、と思ったころに新しい薬が出てその治験に参加できたので、進行がんであったにもかかわらず初発から10年以上も生きました。

 

発症のタイミングが少し早ければ、あるいは伯父の体力があと少し少なければこんなに長生きはできなかったと思っています。

 

その間に、様々なことを伯父は成し遂げることができました。

 

 

最後の瞬間を少しでも長く、かつ充実して過ごす。そのためには一日でも長く、体力を失わずに、生きることです。

 

もちろん、苦しいばかりでただ生きていてもそれは患者さんにとって価値のある延命ではありませんから、化学療法の副作用がつらいという人にその継続を強いることはできません。

 

QOLの高い充実した日々を送れることの方がはるかに大事です。

 

 

でも、イレッサで起きたような奇跡はこれからもまだまだいくつも起こりうると思うのです、それも近い未来に。

 

それだけに、できる限り、ステージ4と言っても望みを失うことなく戦ってほしいと、私は思っています。

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